現金決済とキャッシュレス決済のCO2排出量

7月3日に新札が発行されて、2カ月半が過ぎようとしています。皆さんは新札をもう手に取られましたか?最近QRコード決裁を多用している筆者は、まだ新1万円札にお目にかかったことがありません。自動券売機で、新札対応、未対応、新造500円硬貨も対応していないものがあって、社会インフラの切替はなかなか大変だと感じる日々です。

 これに関連して、株式会社JCBの、「日本における決済手段別のCO2排出量を算定したホワイトペーパーを発行」という事例をご紹介します。株式会社JCBはご存じの通り、日本を代表するクレジットカード会社です。CO2排出量算定技術を有するYour Arbor Inc.と共同で算定を行い、日本における決済手段別の取引一回当たりCO2排出量結果を纏めています。

 現金とキャッシュレス決済、いずれに軍配が上がるかは、ぜひサイトを訪問して確認いただきたいところですが、非常に興味深いのが、ホワイトペーパーに算定のアプローチ、手順や分析方法が詳細に記載されているところです。

 CO2排出量の算定とは、どのようになされるのか、眺めてみるだけでも興味深い書類となっています。GX担当、CO2排出量算定のミッションを担当される方は、ご覧になってみてはいかがでしょうか。

https://www.global.jcb/ja/press/2024/202403041000_others.html

「ファジイ」から「AI制御」へ

「ファジイ」という言葉を覚えていますか?懐かしい!とおもわれる方は私の同世代かもしれません。

「ファジイ(fuzzy)」という言葉が広く知られるようになったのは、1980年代から1990年代にかけてです。この時期、ファジイ理論やファジイ制御が注目され、家電や自動車などの制御システムに応用され始めました。

特に1980年代後半から1990年代にかけて、日本ではファジイ制御を搭載したエアコンや洗濯機などが登場し、家電業界で大きな話題となりました。特に、同じ部屋の中で微妙に室温をコントロールしてくれる「ファジイ」なエアコンは、当時最先端の技術として注目を集めたように思います。

さて、時代は2024年になり、AIが空調を制御する時代が到来したようです。イトーヨーカ堂×神戸大学で、「AIスマート空調システム」を店舗に本格導入というニュースです。ChatGPTのような生成AI、コミュニケーションAIが注目を集めていますが、AIにできることはそれだけではありません。AIが人流や温度、CO2濃度などのデータを解析、学習し、最適な空調管理を行うそうです。これによって、エネルギー消費量の最適化、ひいてはCO2排出量削減につながっていきます。DXとGXがかけ合わさった、好例といえそうです。こちらもぜひご参照ください。

https://www.7andi.com/library/sustainability/news/pdf/2024/20240909_01.pdf